大物ヤクザの法則とは、人をコントロールするビジネス心理学のテクニックの一つ。
買わないお客さんにセールスすることができる方法で、理論自体は何十年も前からある手法です。
コレをネットでちゃんとできている人はかなり少数で、95%以上の業種ではほとんどが見かけることはありません。
逆に残りの5%の業界はネットビジネス系の業種であったりオンラインアプリやサービスなど技術的にオンラインリテラシーが高い業種の中でもマーケティングに長けていてる会社のみです。
あなたが携わる業種によっては、これを実行するだけで広告費が50%以上削減できたり、売上げが数倍になったりするのでかなりビックリすると思います。## 人は売り込まれることを嫌う、でも買うのは好き
一見矛盾しているようなこのフレーズの意味を理解すると、お客さんを動かす事がカンタンになります。
せっかく大金をはたいて格好いいセールスページ(販売ページ)を作ったのに、お客さんが買ってくれないのはなぜでしょうか?
何ヶ月もかけて練り込んだセールスページから売上げが上がらないのはどうしてでしょうか?
その秘密はお客さんの欲望の大きさにあります。
欲望の度合いが大きければお金を払いますし、小さければ払いません。
問題解決 < お金
(その金額を払うほどの問題ではない)
という方程式を
問題解決 > お金
(その金額を払ってでも問題を解決したい)
簡単に言えば、買う気になっていないということ。
反対に、欲望を膨らませてあげればアっという間に財布を開きます。
## ヤクザ屋さんは人の心理を巧妙に操り、行動させるプロ
ここでいうヤクザというのは、
「オラァ!」とか「ウラァ!」というようなチンピラではありません。
スーツをガシッと着て、頭のてっぺんからつま先までパリッとしていて、ドンと風格を漂わせている大物ヤクザの事。
彼らは大きな声を出して威嚇したり、胸ぐらを掴んでビビらせることもありません。
相手が困っている事に対して、静かに手をさしのべます。
あなたが破産しそうなほどお金に困っているなら、「少し良いもの食べて精でも付けてこい」と食事代を渡してくれます。
あなたの店が嫌がらせを受けているなら、若い衆を派遣して助けてくれるでしょう。
あなたが近隣の人とケンカしているなら仲を取り持ってくれるかもしれません。
困っているあなたを助けてくれる、ものすごくいい人です。
・・・
しかし、話はそれだけでは終わりません。
後日、あなたの元に大物ヤクザがまたやってきます。
あなたは先日食事代をもらった恩もあるので、警戒しつつも話を聞くことにします。
大物ヤクザは先日あなたに食事代を渡したことは一切触れません、ジェントルマンです。
そして、いろいろな話を聞かせてくれます。
自分の知っている人が貧困を理由に自殺してしまったこと。
お金が無いのが原因で、家族が離れていってしまったこと。
お金に困って悪いことに手を出してしまい、刑務所に行ってしまった人のこと。
あなたはこんな話を聞いて、自分を重ね合わせ、ブルーになり、心に恐怖が芽生えます。
大物ヤクザが帰った後も、寝る前に暗い部屋の中で冷たい布団をかぶりながら
「自分がそうなってしまったらどうしよう・・・」
と恐怖の妄想ループが止まらなくなります。
嫌なイメージが離れないまま、寝起きが悪い日が何日も続いたある日、大物ヤクザから一本の電話がかかってきます。
「おまえ、今金に困ってるんだろ?金利はほんの少しでいいから50万貸してやる、家族を旅行に連れてって、うまいもんでも食わしてやれ。」
何とか今の状況を脱出したいと絶望的になっているあなた。
何としてでも家族の絆だけは手放せないと思っているあなた。
目の前に置かれている50万は、恐怖の妄想ループから抜け出せる一本のクモの糸です。
あなたの理性が「やめておけ」と言い聞かせる前に衝動的にイエスと答えてしまいます。
・・・
その後のストーリーは、お決まりの金利地獄と雪だるまの借金となっていくのですが、重要なポイントは大物ヤクザはいきなり50万を貸そうとはしないという所。
もちろん、大物ヤクザは50万を借りさせることが目的。
そのために、彼がやっていること自体が、私達が学ぶポイントです。
### 段階的にお客さんを導くステップ
1.目の前の困っている問題を小さく解決してあげる(食事代をエサに、相手にコンタクトを取る口実をつくる)
2.悪夢を見せる(問題が悪化すると地獄が待っていることをやさしく理解させる)
3.解決策を売る(目的のアクションに誘導する)
という3つのステップ。
「なんだ、普通のことじゃん」
あなたがマーケティングやセールスを知っている勉強熱心なタイプなら、そう考えると思います。
でも、
あなたのホームページをもう一度じっくり見てみてください。
いきなり解決策である商品やサービスを売っていませんか?
例えば人間関係のコーチやカウンセラーなら、
上司とのコミュニケーションがうまくいかなくて困っている人に
> カウンセリングパック – 56,000円(10回)
とやっていませんでしょうか?
ホームページで問い合わせや資料請求をさせる業種なら、
> まずはお問い合わせ下さい!
とやっていませんか?
セールスとは階段を登らせるプロセスです。
値段が高かったり売りにくい商品であれば、小さな階段をたくさん登らせなければなりません。
安い商品でも売りやすい商品でも、コンバージョンしないのであれば手前に小さな階段を用意しなければなりません。
大物ヤクザの法則でいえば、目の前の小さな問題を解決する、もしくは解決に繋がる次のステップを見せてあげなくてはなりません。
コミュニケーションで困っている人なら、
「Lineでたった5通のメッセージを送るだけ!苦手な人でも相手からあなたを好きになってしまうトイプードル会話術」
という無料レポートやメールでのプチセミナーを送って、商品(カウンセリング)までの階段を作るだけで申し込みは激増します。
問い合わせや資料請求でも同じです。
なんでもかんでも「相談してよ!」では誰も相談してくれません。
あなたの商品を買う人には、一定の割合で共通する悩みや問題があるはずです。
それを3日で、7日で解決できる分かりやすいレポートやステップを提供することで、お客さんは小さな階段を登り始めます。
### 2ステップセールス
オンラインマーケティングの世界では、これを2(ツー)ステップセールスといいます。
1(ワン)ステップセールスとはお客さんの行動が1回。
お客さんに直接商品やサービスを販売すること。
それに対して2ステップセールスとはお客さんの行動が2回。
お客さんの興味を引きやすいプレゼントで引っ掛け、
欲求を引き上げてからセールスをする方法。
少しわかりにくいかもしれませんが、化粧品の無料サンプルを想像してもらえるとわかりやすいと思います。
無料サンプルを渡して住所をとって – ステップ1
ダイレクトメールで欲求を引き上げてからセールス- ステップ2
## 説得ではなく、納得
人は説得では動きません、納得したときに行動します。
他人がいくら説得しても動きません。
例えば、あなたの兄弟や身内や仲の良い友人が100キロくらいあるのではないかと思うくらい太っているとします。
「おまえ、痩せた方がいいよ」
といくら説得しても恐らく1ミリも響くことはありません。
「みっともないから痩せろよ!」
「見苦しいから痩せろよ!」
「食費が掛かりすぎるから痩せろよ!」
・・・
どれだけ説得しても、彼がダイエットをする事はまずありません。
コレ、なんとなく理解できますよね。
一方、こんな言い方をしてみたらどうでしょうか?
「いつか彼女欲しいって言ってたよね?今は弱ぽっちゃりくらいの男性がモテるらしいよ?」
「腰痛めたんだって?腰痛の権威の先生が、脂肪率を変えずに体重を3%落とすだけ腰痛直るっていってたよ?」
「仕事うまくいってないらしいじゃん、俺の友達さ、かなり太ってたんだけどダイエットして見た目が少しュッとしただけで営業取れるようになったらしいよ?」
100キロの彼は、自分の中での理由に納得することでダイエットを始めます。
子供に対しても同じような事は起こります。
「宿題やりなさい!」
「ご飯残さないで!」
「外で暴れないで、大きな声ださないで!」
・・・
全て親のエゴなので、子供が言うことを聞くはずがありません。
## 商品が売れないなら2ステップセールスを使う
ネットからコンバージョンしない原因は、商品が悪いわけではありません。
お客さんが商品の必要性を理解できていないのが原因です。
例えば、私が今あなたに世界一優秀な外付けハードディスクを売ろうとしてもおそらく売れないでしょう。
それがたとえ世界一だろうがどれだけ便利であろうが関係ありません。
あなた自身が必要性を理解できないからです。
外にいても24時間自動でバックアップしてくれるから、万一急にパソコンが壊れたり紛失してしまったとしても、代わりのパソコンさえあれば(どんなに古くても、友人のパソコンでも)わずか20分で全てのデータを復元できる外付けハードディスク。
と説明されると少し興味がわいてきませんか?
盗難時にもリモートコントロールで全ての情報を20秒で消去可能 – 社外秘の情報やあなたの個人情報がダダ漏れになって犯罪に使われるのを防げます。
しまった!と知らない間に削除してしまっていたファイルを1クリックで復活させられます!
急ににパソコンが壊うと、あなたが何年もかけて撮ってきた写真もスマホの写真バックアップも全て消え去ります – 今この瞬間にあなたのパソコンが壊れたとしても、15分前に撮影した写真データは完璧に保存されています。
もしあなたが重要なデータをパソコンで持ち歩いていたりスマホで写真を撮るのが好きなら、この外付けハードディスクの必要性が少しだけ膨らんできたと思います。
2ステップセールスは、お客さんに商品の必要性を説く教育ステップ。
そのために、お客さんへの継続的なコンタクトを承諾してもらうことで成立します。(パーミッションマーケティング)
ですので、継続的なコンタクトを取るために必要なお客さんのメールアドレスや住所を最初のステップで取得することがゴール。
そのためにはお客さんの興味を惹きつける強力な磁石のような「エサ」が必要です。
エサが強力であればお客さんはあなたからの情報や、継続的なコンタクトを許可します。
強力なエサは、レポートだったり白書だったりビデオや音声だったり形態は問いません。
お客さんが抗えないほどのベネフィットや好奇心を刺激するレベルである必要があります。
それほどまでの手間をかけてあなたは「お客さんを教育する権利」を勝ち取る必要があります。
正しいステップで2ステップセールスを組み立てれば、今までお客さんになりえなかった属性の人たちが、あなたの商品やサービスを求めて行列を作るようになります。